車椅子M.S君と行く九州・・・無謀な旅 (part1)


 今回は、5月20日の金曜日から23日の月曜日に行ってきました。
 とあるプログラムというのは、この九州の旅のことです。

 今回の旅では、わたくしと車椅子のM.S君の二人で旅立つことにしました。 そう、わたくし一人だけの介助でどこまで通用するのかが、すごく不安な旅でした。 

また、この九州の旅、日程を決めたのは、2月の半ば。
 九州への旅の理由は、車椅子のM.S君が、わたくしが何度もこのHPで旅行記に取り上げていることや、JR九州の車両群を見て、興味を示したことから始まったのです。
 そして、車椅子のM.S君の乗りたい列車や、立ち寄りたい場所などの要望を聞いて、プランをわたくしが作成しました。

この九州の旅の時までに、車椅子のM.S君を連れ、近くの鉄道に何度も乗ってきました。
 例えば、このときあのときなど・・・ これら二つの旅は、この九州の旅の序章に過ぎませんでした。

 そして、5月20日、ついにそのあこがれの地、九州への旅が始まりました。  遠くへ行ったことが無い、車椅子のM.S君、これが生まれてから初めての長距離&長い日程の旅となります。

 この車椅子のM.S君の障害名は、「脳性マヒ」であり、歩行や立ち上がることがほとんど出来ないという状態の人間です。

 この障害のある人間で、どれだけ今回の九州の旅行で通用するのか? これも試してみるという旅でもありました。

 また、この旅行記では、車椅子のM.S君の考えや思っていること、感じたこともそのまま記しておくことにしました。 気分を害する部分も多々ありますが、これは本人がこの旅行記で書いたり、画像を載せても良い・・・という許可が出ましたので、ご勘弁ください。(気分を悪くする部分が多いはずです)
 では、わたくしと車椅子M.S君の旅の記録をご覧下さい。



今回は、長編になっておりますので、1日ずつ区切って読んでいただけると、良いと思います。

「2日目(part5)へ」   「3日目(part8)へ」   「4日目(part12)へ」




 1日目(5月20日)の切符です。
 1日目は、このような切符を使っての旅となりました。
 車椅子のM.S君と共に、JR名古屋駅に到着しました。
 まず、初めに乗るのは、こちらの9時34分発の「のぞみ7号」博多行きです。

ここでは、車椅子席をキープしました。
 しばらくすると、500系が到着しました。
異彩を放っているこの車両、500系に乗るということで、車椅子のM.S君は大喜び・・・
 早速、車内へと入っていきます。
このように、駅員にやってもらうと、わたくしも楽です。
 500系の客室へ入ってきました。
ここでも、車椅子のM.S君は、驚いていました。
 わたくしたちは、こちらの2列シートになっている、車椅子席に座りました。
 庄内川(しょうないがわ)を渡り、いよいよ名古屋にしばしお別れを告げます。
 約40分経った、10時11分、京都(きょうと)駅につきました。

この五重塔が目印ですよね。 車窓は、進行方向左側に見えます。
 10時27分、新大阪(しんおおさか)駅に到着しました。 
ここで、JR東海から、JR西日本に変わります。

隣のホームには、「ひかりレールスター」が・・・

 車椅子のM.S君も、この車両を見て、おどろいていました。
 さらに、帰りに乗れる・・と言うことを伝えると、すごく喜んでいました。
 新大阪駅を出て、しばらくすると、JRの車両基地が見えるようになります。

 JR西日本の一般型車両が上から覗けます。  
 神戸の六甲トンネルなどの長大なトンネルを抜けると、明石海峡大橋が見えてきました。
 11時48分、広島(ひろしま)駅に着きました。

車椅子のM.S君、ここまでは、修学旅行で来たことがある・・・ということなので、ここから先は、未踏の地ということになりますね。
 時速300kmの表示が出ると、車椅子のM.S君は、うれしくなって外を眺めていました。

 そして、山口県に入り、徳山(とくやま)駅に近づいてきました。
 徳山駅と言えば、やはり、この工場群が特徴です。

このあたりに来ると、車椅子のM.S君は、居眠りをしており、わたくしは何度も突っ込んで起していました。
 12時39分、無事に小倉(こくら)駅に到着しました。
上り線にも500系が・・・ この500系の上下線並びで見たのは、はじめてです。
 車椅子のM.S君も、この小倉駅の駅名を見て、本当にきたんだ・・・と実感していました。
 そして、在来線のホームへ降りると・・・。
 白いソニックこと、885系が停車しておりました。

この車両を見た車椅子のM.S君、驚きを隠せず大声で叫んでいました。
 そして、わたくしたちはこちらの列車に乗ることにしました。
813系の門司港行きです。 この813系、名古屋地区には無い車両ですから、M.S君は、車内でも驚いていました。
 無事、門司港(もじこう)駅にたどり着きました。
 昼飯がまだ食べていないので、駅舎内にある、紗舞館(しゃぶかん)で、しゃぶしゃぶのランチをいただきました。




[次へ]

[旅日記トップへ]

[トップページ]